コラム

不動産投資のデメリット

高額な投資額

不動産投資のデメリットの一つは、高額な投資額です。

例えば、新築アパートを建てて経営を始める場合、初期費用がかなり高額になることが予想されます。アパートの建築費用の相場は、木造で坪単価40~60万円、鉄骨造で坪単価60~80万円です。部屋数が多く、規模が大きくなるほど建築費用も高くなります。

さらに、土地購入費用もかかります。相続などで既に土地を所有していれば問題ありませんが、土地を持っていない場合は、その購入費用が追加されます。土地の価格は立地や広さによって大きく異なるため、注意が必要です。

また、その他の諸経費も想像以上にかかることが予想されます。中古アパートを購入して家賃収入を得る場合でも、購入費用が大きな負担となります。新築と比較すると購入費用は抑えられますが、担保力が新築ほど高くないため、金融機関から多くの融資を受けることが難しくなるでしょう。

さらに、中古アパートでは、状態によってはリフォームや修繕費用がかかるため、自己資金の負担が増える可能性があります。アパート経営だけでなく、一軒家やマンション経営など、自分で建物を所有する場合も高額な初期費用がかかるのはデメリットの一つです。

初期費用を回収するまでには長い期間がかかることが多く、もし失敗した場合には大きな損失を被る可能性もあります。家賃収入でローン返済をしようと考えている方も多いかもしれませんが、空室リスクがあるため、思うように返済できないことも考えられます。その際には自己資金で返済しなければならず、大きな負担となります。

また、不動産投資をするために自己資金だけでは足りず、金融機関に融資を依頼しても審査が通らない場合もあります。資金不足で不動産投資が始められないこともあるため、これらのデメリットを十分に理解しておく必要があります。

金利の変動

不動産投資を始めるにあたり、不動産を購入する際には、自己資金が不足している場合、金融機関から融資を受けることが一般的です。返済期間は長期に渡るため、その間に金利が変動するリスクを考慮しなければなりません。金利が上昇すると返済額が増え、リスクが高まります。

融資を受ける際には、「固定金利」または「変動金利」を選択するのが一般的です。

固定金利

固定金利は、借り入れた時点の金利が返済期間中ずっと変わらない方式です。景気に左右されず、安定した返済が可能ですが、市場金利が下がっても借入時の金利が適用され続けるため、その点はデメリットになります。また、固定金利は借り入れ時の金利が変動金利よりも若干高めに設定されていることが一般的です。

変動金利

変動金利は、市場金利に連動して金利が変動する方式です。市場金利が上昇すると返済額が増え、逆に下落すると返済額が減る可能性があります。ただし、金利の変動を正確に予測することは難しく、リスクを覚悟する必要があります。

不動産投資では、金利変動のリスクを十分に考慮し、固定金利か変動金利のどちらを選ぶか慎重に判断することが大切です。

空室のリスク

不動産投資で最も大きなリスクの一つが、空室リスクです。不動産を購入しても、必ずしも予想通りに家賃収入を得られるとは限りません。物件が空室だと当然家賃収入が入らず、返済に悪影響を及ぼす可能性があります。

立地条件を考慮して投資を行っても、空室が発生するリスクは避けられません。また、物件が古くなるにつれて、リフォームや修繕が必要となり、その費用も追加で発生することがあります。

家賃滞納リスク

さらに、空室リスクに加え、入居者の家賃滞納リスクも考慮しなければなりません。家賃が滞納されると、予想していた収入が得られなくなり、返済に悪影響を及ぼします。滞納が続いても、入居者にすぐ退去してもらうことは難しく、特に管理会社を通さず自主管理を行っている場合は、対応がさらに難しくなるでしょう。

家賃下落のリスク

また、もう一つのリスクとして「家賃下落のリスク」も知っておく必要があります。建物の経年劣化に伴い、家賃は徐々に下がるのが一般的です。周辺の家賃相場に応じて家賃を設定しなければ、空室が増える原因になります。これらのリスクを最初から考慮した上で、不動産投資を行うことが大切です。

まとめ

不動産投資を始める前に、どのようなリスクがあるのかを理解しておくことが重要です。今回紹介したデメリットは最低限把握しておくべきポイントです。しかし、投資額の問題は、不動産投資の種類を選ぶことで回避できる場合もあります。また、金利変動のリスクについては、融資を受けなければ問題となりません。リスクを理解しつつ、慎重に投資計画を立てることが成功の鍵です。