コラム

投資目的の不動産を所有するなら一棟買いと区分所有の把握を


不動産投資を始めようと思っている人は、多くの場合、マンション全体を購入する「一棟買い」をイメージします。なぜなら、区分所有では部屋単位での購入のため利益が少ないとか、失敗しやすいという声を耳にすることが多く、「せっかく不動産投資をするなら一棟買いの方がメリットが多い」と考える人もいるからです。

実際にどちらが良いかは、不動産投資のスタイルによって異なり、メリット・デメリットもそれぞれ違います。ここでは、不動産投資を考えている人が知っておくべき一棟買いと区分所有の違いについてお伝えします。

一棟買いと区分所有の違い

マンションを購入して不動産投資を始める際、まずは区分所有にするか一棟買いにするかを選択します。一棟買いはマンション全体を購入すること、区分所有は部屋単位で購入する方法です。どちらにもメリット・デメリットがありますが、大きな違いは金銭面です。

区分所有の場合、初期費用や経費が比較的安く、投資費用を抑えられるのがメリットです。しかし、その分、収入も少なくなるため、収益をアップさせたいという方には物足りなさを感じることもあります。

一方、一棟買いの場合は初期費用やローン、修繕費用など必要な資金が多くなりますが、すべての部屋を埋めることで大きな収益を得ることが可能です。多くのマンションが50戸程度の部屋数を持つため、空室がなければ50部屋分の収入が得られます。

また、空室リスクにも違いがあります。区分所有の場合、1部屋しか持っていない場合には、空室が出るとその時点で収入がなくなるリスクが高くなります。一棟買いでは、マンション全体を所有しているため、1部屋空室が出てもそれほど大きなダメージにはなりません。

経営するなら一棟買い

不動産投資の中でもマンション経営をする人が多く、一棟買いの方が収入を見込めるためおすすめです。区分所有だと初期費用が安く済む反面、デメリットも多く、収入が不安定になりがちです。

一棟買いの場合は家賃収入も多く、空室が出た時の影響も少なくて済みます。家賃収入が多いことで、不動産投資に必要な資金を早期に回収でき、ローンを早く返済すれば収益が増えます。また、一棟買いならマンション全体を自由に管理・運営でき、時代に沿った建物管理も可能です。

一方で、初期費用が高いというデメリットもあります。購入するマンションの戸数によっても違いますが、費用面での負担やリスクは一棟買いの方が大きいです。

区分所有から一棟買いへの変更も検討に

一棟買いで経営するのが理想的ですが、費用面での負担や初めての不動産投資では不安が残るという人は、まず区分所有から始めてみるのも一つの方法です。最初は区分所有で不動産投資に慣れ、後から一棟買いに移行することも可能です。

区分所有は部屋数に応じて初期費用が決まり、一棟買いよりも安く始められます。多くの収入を得ることは難しいですが、不動産投資の基本を学ぶことができるため、自信をつけてから一棟買いを目指すのも良いでしょう。

自分の可能性を知るためにも、まずは区分所有から始めてみるのも一つの手です。経営の自由さを感じながら、自分のペースで投資を進められるのが不動産投資の醍醐味です。

まとめ

不動産投資をする際に、一棟買いと区分所有の違いを知らないと非常に困難な状況に陥る可能性があります。イメージだけで決定してしまうと、思っていた通りの経営ができなかったり、費用負担に悩むことがあります。

不動産投資はどちらの方法でも初期費用が高くなるため、よく検討して決めることが重要です。自分がどんな経営をしたいのか、自信があるのか、資金は十分かを考慮し、一棟買いにするか区分所有にするかを選択しましょう。不動産投資は簡単には始められない投資ですので、最初の購入段階では慎重な判断が必要です。