コラム
不動産ファンドの仕組みって?メリット・デメリットを開設
目次
不動産投資にはさまざまな方法がありますが、その中でも注目されるのが「不動産ファンド」です。従来の不動産投資と異なり、少額から始められるのが特徴です。本記事では、不動産ファンドの仕組みやメリット・デメリットについて詳しく解説します。
不動産ファンドの仕組みとは?なぜ少額で始められるのか
不動産ファンドは、複数の投資家から集めた資金をもとに不動産投資を行い、そこから得られた収益を投資家に分配する仕組みです。多額の資金が必要なイメージのある不動産投資ですが、不動産ファンドはこの仕組みにより少額で始められます。
投資対象は住宅、商業施設、物流施設、リゾートホテルなど多岐にわたります。また、投資する事業者によって運用方法や収益のタイプが異なるため、売却益や運用益が得られ、その収益が投資家に分配される仕組みです。
不動産ファンドには大きく分けて「不動産特定共同事業」と「不動産投資信託(REIT)」の2つの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った投資を選ぶことが重要です。
不動産特定共同事業に基づくファンドの仕組み
不動産特定共同事業に基づくファンドは、高額な不動産を小口に分けて運用することで、少額から投資を始められる仕組みです。このファンドはさらに「任意組合型」と「匿名組合型」に分かれます。
任意組合型の仕組みとメリット・デメリット
任意組合型は、投資家と事業者が任意組合契約を結び、投資家が組合に対して現物出資または金銭を出資します。その後、事業者が不動産の管理・運営を行い、収益を投資家に分配する仕組みです。
メリット
・数百万円程度から不動産投資を始められる
・不動産の所有権を持てるため、相続税対策にも有効
デメリット
・不動産を所有するため、登記にかかる費用が発生
・登録免許税:固定資産税評価額の2%
・不動産取得税:固定資産税評価額の3%
・印紙税:契約金額により1万円~2万円
匿名組合型の仕組みとメリット・デメリット
匿名組合型は、投資家が匿名組合に資金を出資し、組合がその資金をもとに不動産投資を行います。その収益を投資家に分配する仕組みです。
メリット
・数万円から投資を始められるため、初めての方でも手軽に始められる
デメリット
・不動産の所有権がないため、分配金は不動産所得として計上できず、節税効果は期待できない
不動産投資信託(REIT)の仕組み
不動産投資信託(REIT)は、不動産を中心に運用する金融商品で、多くは金融商品取引所に上場しています。株式のように売買できるため、流動性が高いのが特徴です。
投資家から集めた資金をもとに、不動産の専門家が運用を行い、その収益を投資家に分配します。
不動産投資信託のメリット・デメリット
メリット
・10万円前後から投資が可能
・換金性が高く、必要なときに売却しやすい
デメリット
・価格変動が大きく、株式と同様のリスクがある
・金利変動や倒産リスクも存在
まとめ
不動産ファンドは、少額から投資を始められる点や、管理の手間がかからない点が魅力です。しかし、収益が少なかったり、投資家の意向が反映されにくいといったデメリットもあります。自分に合ったファンドを選ぶために、不動産を所有するか否か、準備できる資金など、自身の状況や目的を明確にしてから投資を始めることが大切です。