コラム
いくら必要?不動産投資を始めるときにかかる初期費用とは
目次
不動産投資を始めたいと考える方の中には、初期費用がいくらかかるのか不安を抱える方も多いでしょう。不動産投資における初期費用を正確に計算することで、計画的な資産運用が可能になり、リスクも抑えやすくなります。この記事では、不動産投資を始める際に必要な初期費用の内訳と、費用を抑えるための方法について詳しく解説します。不動産投資にかかる費用を理解し、少しでも初期費用を抑えたい方はぜひ参考にしてください。
不動産投資を始めるにはいくら必要?初期費用について解説
不動産投資を始める際の初期費用は大きく2つに分けられます。「経費に算入できるもの」と「経費に算入できないもの」です。それぞれの項目を詳しく確認してみましょう。
経費に算入できる初期費用
まずは経費として算入できる項目について解説します。これらの費用は、不動産投資における必要経費として税金の申告時に計上可能で、節税につながります。
登録免許税
不動産を購入した際にかかる登記費用で、新築物件の場合は「所有権の保存登記」、中古物件の場合は「所有権の移転登記」が必要です。また、ローンを組む場合は「抵当権設定登記」が必要です。税率は不動産の固定資産税評価額に基づき算出され、税率は以下のように定められています。軽減措置が適用される場合もあるため、確認しましょう。
登記の種類 | 税率(本則) |
---|---|
所有権移転登記(土地) | 固定資産税評価額 × 2.0% |
住宅用家屋所有権保存登記(新築物件) | 固定資産税評価額 × 0.4% |
住宅用家屋所有権移転登記(中古物件) | 固定資産税評価額 × 2.0% |
抵当権設定登記 | 借入額 × 0.4% |
印紙税
不動産の売買契約書やローン契約書に貼る印紙代で、契約金額に応じて税額が決まります。以下の表に基づいて、必要な印紙を用意します。
記載金額 | 不動産売買契約書 | 金銭消費賃貸契約書 |
---|---|---|
100万円超~500万円以下 | 1,000円 | 2,000円 |
500万円超~1,000万円以下 | 5,000円 | 10,000円 |
1,000万円超~5,000万円以下 | 10,000円 | 20,000円 |
5,000万円超~1億円以下 | 30,000円 | 60,000円 |
1億円超~5億円以下 | 60,000円 | 100,000円 |
不動産取得税
不動産の購入時に課税される税金で、固定資産税評価額の4%が基本税率です。ただし、軽減措置が適用される場合もあるため、購入時に各自治体で確認が必要です。
司法書士報酬
登記手続きを代行する司法書士への報酬です。所有権移転登記の場合、報酬の目安は約4~6万円となりますが、司法書士事務所によって異なります。
ローン事務手数料
不動産投資ローンを組む際に金融機関へ支払う手数料です。「定額型」(約3万円)と「定率型」(借入金額の約2%)があり、金融機関ごとに異なるため事前の確認が必要です。
ローン保証料
保証人の代わりに保証会社を利用するための保証料で、一括で支払う場合と、月々の返済額に金利を上乗せする方法があります。金額や利率は信用度や借入期間によって異なるため、審査後に詳細が決まります。
火災保険料
火災や地震などの災害に備えた保険料です。物件の構造や保険会社によって異なるため、複数の見積もりを取って比較することが推奨されます。また、地震保険は火災保険とセットでしか加入できない点に注意が必要です。
経費に算入できない初期費用
次に、経費として算入できない初期費用の項目を見ていきましょう。
不動産仲介手数料
不動産購入時に仲介業者へ支払う手数料で、物件価格によって上限が定められています。例えば、400万円を超える物件の場合、取引価格の3%に6万円を加えた額が上限です。不動産会社が売主の場合など、仲介手数料がかからないケースもあります。
固定資産税・都市計画税
毎年1月1日時点の所有者に課税される税金です。物件引渡し日以降の分は買主が負担するケースが一般的で、固定資産税評価額の約1.4%が目安です。納税時期や負担額は地域により異なります。
初期費用を抑えたいなら少額から始められる不動産投資がおすすめ
不動産投資の初期費用が心配な場合、少額から始められる「不動産ファンド」を活用する方法もあります。不動産ファンドは、複数の投資家が少額から参加できる仕組みで、初期費用を大幅に抑えつつ不動産投資のメリットを享受できるのが特徴です。不動産投資に興味があるものの、まとまった資金がない方や分散投資をしたい方に適した投資方法です。
まとめ
不動産投資を始める際にかかる初期費用の内訳と、初期費用を抑える方法について解説しました。不動産投資の初期費用について理解し、しっかりと計画を立てることが大切です。実際に購入を検討している物件でいくらの費用が必要か計算し、計画的に準備を進めましょう。初期費用を抑えたい場合は、少額から始められる不動産投資も視野に入れて、ご自身の資産状況に合った方法で不動産投資をスタートしてください。