コラム
小口投資はどう選ぶ?不動産シェアリングの選び方のポイントを伝授!
目次
近年は小口投資の種類も増え、色々な選択肢の中から選ぶことができるようになりました。
一方で、種類が増えたことによってどの小口投資を選べばよいか悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、小口投資の一種である「不動産シェアリング」の選び方のポイントについて解説していきます。
不動産シェアリングへの投資をご検討されている方はご参考になさってください。
【小口投資】不動産シェアリングの選び方!3つのポイントを解説
まず不動産シェアリングには以下の3つの契約形態があり、税金面や運用期間などにおいてそれぞれ仕組みが異なります。
- 任意組合型
- 匿名組合型
- 賃貸借型
上記の3つの契約形態のうちどれが自身の目的に合っているかがわかりやすいように、それぞれの確認するべきポイントや違いについて詳しく解説していきます。
選び方①「節税効果」
3つの契約形態の違いの一つが、「節税効果」です。
不動産シェアリングを選ばれる方の中には相続税や所得税などの節税対策を理由に選ばれる方も多いでしょう。
不動産シェアリングの3つの契約形態のうち、「任意組合型」と「賃貸借型」は不動産の所有権を保有するため、蔵族税の節税効果を期待することができます。
また、不動産シェアリングを通して得られた利益も不動産所得として計上することができるため、所得税等の節税メリットを得られます。
しかし、「匿名組合型」は不動産の所有権を保有しないため、相続税や所得税の節税効果を得ることができません。
そのため、節税効果を目的に資産運用をされる方は「任意組合型」もしくは「賃貸借型」、そうでない方は「匿名組合型」のように選んでいくのがおすすめです。
選び方②「投資金額」
次に「投資金額」の違いについてです。
不動産シェアリングは1口あたりの出資額が商品によって異なり、1口10万円のものもあれば、100万円、あるいはそれ以上のものもあります。
また、最低口数・最高口数によって、出資金額に上限・下限を設定しているものもあるため、自身の手持ち資金からどの商品を購入できるのか確認する必要があります。
さらに、出資金額が大きいものに手持ち資金を全て出資するという選び方もあれば、出資金額が小さいものを複数購入してリスク分散させるという選び方もあります。
そのため、用意できる手持ち資金額と運用方針を基準に不動産シェアリングを選んでいきましょう。
選び方③「利回り」
「利回り」についても確認しておく必要があります。
基本的な選び方のルールとして、商品の説明資料に掲載されている利回りが表面利回りなのか実質利回りなのかを確認し、実質利回りの数値を参考にして商品を選びましょう。
表面利回りには税金や保険料、修繕費などの諸経費が計算に含まれておらず、実際に運用した場合の利回りとは異なることが多いです。
概ね2〜7%の利回りで販売されている商品が多く、不動産投資と同様に、利回りが高い場合は分配金が変動するリスクが大きく、低い場合は安定した収益を得やすい傾向があるため、利回りの確認をしてから不動産シェアリングを選ぶようにしましょう。
選び方④「諸費用」
購入時や運用中に費用が発生することがあるため、「諸費用」についても確認しておきましょう。
例えば、不動産の所有権を保有する「任意組合型」や「賃貸借型」の場合は、購入時に登記費用や不動産所得税、登記を司法書士に依頼した場合は司法書士への報酬も支払わなければいけません。
一方で、「匿名組合型」の場合は不動産の所有権を保有しないため、登記費用や不動産所得税を支払う必要はありません。
また、「任意組合型」においては出資者が不動産の共有持分を購入する際と、購入した持分を任意組合に現物出資をする際とで、2回分の登記費用が必要になることもあるため注意しておきましょう。
選び方⑤「運用期間」
運用期間についても、契約形態によって異なります。
「匿名組合型」は運用期間が10年以下のものが多く、「任意組合型」は10年より長く設定されているものが多い傾向にあります。
そのため、短期で運用したい方にとっては「匿名組合型」が適していますが、相続税対策を考えられている方にとっては相続前に運用期間が終わらないように長期運用である「任意組合型」が適しています。
長期運用においては、運用中にまとまったお金が必要になることも考慮して、投資前に途中で売却可能かどうかも確認しておきましょう。
このように自身の目的を基準にして不動産シェアリングを選んでいきましょう。
選び方⑥「優先劣後構造」
最後に「優先劣後構造」です。
優先劣後システムは出資金額を優先出資と劣後出資の2つに分け、利益の配当や損失の負担について、出資者の間で優先順位をつけることを意味します。
つまり、万が一、計画通りに運用できず損失が発生した場合は、事業者の出資金から優先して負担するようにし、投資家には優先的に収益が分配されます。
優先劣後システムのメリットは、損失が発生した場合に事業者の出資金から優先して負担されることによって、投資家の元本割れリスクを減らすことができることです。
そのため、優先劣後システムが採用されているかどうかという選び方をすることによって、安定して分配金が支払われる信頼性の高い商品を選ぶことができます。
特に「任意組合型」などは小口とはいえ数百万円かかることも多いため、不動産シェアリングを選ぶ際は優先劣後システムが採用されているかどうかも確認するようにしましょう。
不動産シェアリングの選び方のポイントを押さえ、小口投資で資産をコツコツ貯めていきましょう!
今回は不動産シェアリングの選び方のポイントについて解説しました。
不動産シェアリングは種類が増えてきた反面、投資初心者の方にとっては何を基準に選んでいけばよいのか悩まれる方も多いかと思います。
今回ご紹介したポイントを参考に小口投資を選び、コツコツ資産を貯めていきましょう。