コラム

効果はあるの?不動産投資における節税の仕組みを徹底解説!

パーセンテージ

不動産投資を行って節税に取り組みたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、不動産投資で節税できる税金や仕組みについて解説します。

不動産投資による節税について

不動産投資とは、不動産(宅地や建物)を購入し運用・管理することで、家賃収入や売却益を得る投資です。

最近は、老後の年金に対して不安を感じる人も増え、不動産投資をする若い世代も増えています。

不動産投資に節税の効果がある理由

不動産投資は家賃収入や売却益で利益を得ますが、その一方で経費もしくは費用としては以下のようなものがあります。

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 賃貸管理料など

収入から経費を引いた額がマイナスの場合、赤字分を給与所得から差し引くことができ、給与所得から引かれる源泉所得税を取り戻すことができ、これが不動産投資の節税効果です。

不動産投資で節税できる税金の種類

不動産投資で節税できる税金の種類は以下の5つです。

  • 所得税
  • 住民税
  • 相続税
  • 贈与税
  • 法人税

所得税

まず所得税とは給与にかかる税金で、給与所得によって税率が変動します。

不動産投資では「減価償却」で赤字を作ることで、「損益通算」で給与所得と相殺させます。

減価償却

固定資産の購入費用を使用可能期間にわたって、分割して費用計上する会計処理のこと。

損益通算 所得の赤字を他の所得の黒字から差し引くこと。

住民税

住民税とは、都道府県や市区町村がおこなう行政サービスを維持するために必要な経費を分担して支払う税金です。

住民税は所得税と同様に、給与所得に応じて税率が変動します。

不動産投資では、経費などで赤字が発生することで、所得税と同様に住民税も軽減ができます。

ただし、所得税・住民税を軽減するには確定申告が必須ですので注意してください。

相続税

相続税とは亡くなられた方の財産の総額が、基礎控除という一定の額を超えた場合に課税される税金で、相続するものによって税率が変動します。

相続税は現金よりも賃貸用不動産として相続する方が税率は低くなるため、不動産投資によって節税効果を期待できます。

贈与税

贈与税とは、他人から商売ではなく無料で財産を貰った場合に発生する税金で、1年間に110万円以上の財産を貰った場合に課税されます。

贈与税も贈与するものによって税率が異なり、現金よりも不動産の方が20~30%もの税率を抑えることができます。

法人税

法人税とはその名前の通り、法人にかかる税金のことを指します。

個人で不動産投資を行った場合、所得税・住民税の最大税率は55%ですが、法人の場合最大33%に抑えられるため、不動産の規模によっては法人化をすることで節税に繋がります。

ただし注意点として、法人化をするためには最低でも20万円程度の資金や法人として運営する知識が必須な点と、社会保険などの費用まで加味すると、法人化をすることで税率が上がる可能性もあるという点がありますので注意してください。

法人化する際などは、きちんと勉強し知識を入れて運営することが重要になります。

不動産投資と税金の関係についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

不動産投資と税金の関係

不動産投資で節税できる仕組みについて

街並み

不動産投資で節税対象の税金について説明を行いましたが、実際に節税できる仕組みは2通りあります。

減価償却を行う場合

減価償却とは、固定資産の購入費用を使用可能期間にわたって、分割して費用計上する会計処理のことを指します。

減価償却を行うことで節税に繋がる理由は、この経費は実際に支出を伴わない経費であり、会計上は減価償却費の計上によって利益が減っていますが、実際は何も支払っていないので得られる利益は減少しないからです。

さらに減価償却について詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。

減価償却がなぜ節税になる?不動産投資をする前に知りたい知識とは

損益通算を行う場合

損益通算とは、所得の赤字を他の所得の黒字から差し引くことを指します。

損益通算を行うことで節税に繋がる理由は、不動産所得が赤字になっていればその赤字分を給料所得の黒字に合算できるため、課税対象額を少なくすることができ、所得税と住民税が節税できるからです。

不動産投資で節税する際の注意点

不動産投資で節税する際の注意点に関しても、あわせてご紹介します。

年収1,200万円以下の人は節税効果をあまり期待できない

不動産投資の節税について詳しく紹介しましたが、残念ながら全員が節税効果を期待できるわけではありません。

不動産投資をすることで特に節税効果が期待できるのは、年収が1,200万円以上の方です。

理由は、年収1,200万円程度を超えると課税所得が900万円以上になり、所得税と住民税の課税率は33%。不動産を売却した時の譲渡税率との差が開くため節税効果が高まるからです。

不動産投資に興味がある方は、きちんと自分の利益を上げることにつながるかどうかを吟味してから行うことが大事です。

節税も可能な不動産投資を始めよう

今回は、不動産投資における節税について解説しました。

ですが、不動産投資の本来の目的は、”節税”ではなくあくまで”不動産で稼ぐこと”であり、不動産投資は節税効果はありますがあくまでメリットの1つです。

不動産投資の本来の目的を意識しながら、きちんと不動産投資について理解することで、初心者の方でもご自身の資産を増やすことが可能ですので、不動産投資を検討されている方はこれを機に不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか。