コラム
不動産投資と税金の関係
目次
不動産投資における節税
不動産投資では、以下の税金を節税することが可能です。
所得税
所得税は所得金額に対して課税され、収入が多いほど納める税金も高くなります。不動産投資においては、不動産所得が所得税に影響します。
不動産所得とは、家賃収入から物件にかかる必要経費(固定資産税、管理費、修繕費、減価償却費など)を差し引いた金額です。これがプラスになる場合は所得税がかかりますが、必要経費が家賃収入を上回り、赤字となった場合は、他の給与所得と損益通算が可能です。
つまり、不動産所得が赤字になれば所得合計が減少し、所得税を節税できます。適切に確定申告を行えば、所得税の還付を受けることも可能です。
住民税
住民税は所得税の納税額のもと算出される仕組みになっています。
そのため、先程説明した損益通算ならば住民税も節税できるというわけです。
3.相続税
住民税は所得税の納税額に基づいて算出されるため、損益通算を活用すれば住民税も節税できます。
損益通算(説明と計算方法)
不動産投資で重要なのは、収入と支出のバランスです。家賃収入から必要経費を差し引いた金額がプラスであれば収益となりますが、赤字になる場合もあります。
損益通算とは、2つ以上の所得がある場合、一方の赤字と他方の黒字を合算し、全体の課税所得を減らすことです。サラリーマンの給与所得と不動産所得の2つがある場合、給与所得は必ずプラスですが、不動産所得が赤字になった場合、その分を給与所得と相殺できます。これにより、所得税や住民税を節税することが可能です。
計算例
・給与所得:1,000万円
・不動産所得:350万円の赤字
「給与所得1,000万円 – 不動産所得350万円 = 損益通算後の所得650万円」
所得控除が400万円ある場合: 「650万円 – 400万円 = 150万円(課税所得)」
150万円に対して5%の税率が適用される場合、最終的な税額は7.5万円となります。
経費計上
不動産投資では、さまざまな経費を正確に把握することが節税につながります。経費は事業にかかる費用のことで、不動産投資における具体的な経費は以下の通りです。
管理・修繕費用
部屋のクリーニング代、リフォーム代、設備修理代など。
管理会社への委託料
管理委託会社に支払う費用。
税金
不動産取得税、印紙税、登録免許税、固定資産税、都市計画税。
司法書士や税理士への報酬
登記手続きや確定申告にかかる報酬。
保険料
火災保険や地震保険などの保険料。
交通費
物件調査にかかる交通費、ガソリン代、高速料金、宿泊費など。
不動産投資勉強費用
セミナー参加費や書籍・新聞購入費。
減価償却費
購入した物件の費用を法定耐用年数で割った金額。
金利
不動産投資ローンの金利部分。
まとめ
不動産投資では確かに節税効果を得ることができますが、節税だけを目的に不動産投資をするのはリスクを伴います。まずは不動産投資の本質を理解し、その中で賢く節税を活用することが大切です。また、経費として計上できるものを漏れなく把握し、効果的な節税対策を実施しましょう。不動産投資を始める前に、しっかりとした知識を身につけることが重要です。