コラム

不動産投資では不動産選びが最も重要であると考えている方も多いのではないでしょうか。

不動産選びも大事ですが、不動産投資を成功させるためには、「出口戦略」を立てることも重要です。

今回は不動産投資を成功させるために必要な出口戦略について解説しますので、不動産投資を始めようと考えておられる方は、ぜひ参考にしてみてください。

「出口戦略」を押さえて不動産投資を成功させる！

ここからは、不動産投資における出口戦略のパターンと、売却のタイミングについて解説していきます。

不動産投資における出口戦略とは？

出口戦略を簡単に解説すると、所有している不動産への投資をどのタイミングで切り上げるのかということです。

良い不動産を安く購入できたとしても、売るタイミングを間違えれば得られる利益が減少してしまうこともあります。

出口戦略はプロの不動産投資も必ず検討する事項であり、不動産投資を成功させるためには非常に重要な事項ですので、これから不動産投資を始めようと考えておられる方は、売却時のことを考えて投資を始めるようにしましょう。

出口戦略で検討したいパターン3つ

マンションへの不動産投資なのかアパートへの不動産投資なのかによって多少差がありますが、出口戦略のパターンは、「不動産を売却する」「土地を売却する」「自宅用に売却する」といったものがあります。

家賃収入目的の不動産として売却する

一つ目は、購入した不動産をそのまま家賃収入を目的とした不動産として売却する方法です。

マンションなどの不動産であれば価値が下がりにくいという特徴があるため、この方法で売却することをおすすめします。

この方法で売却をする場合には、売却前に以下の2点に取り組むことでより高く売却をすることが可能です。

• 高い家賃で入居者を入れる
• 入居率を高める

建物を解体し、更地にして売却する

二つ目は、更地にして土地として売却する方法で、戸建や中古アパートでの出口戦略に利用できます。

というのも、中古アパートなどは価値が下がりやすい不動産であり売却が困難になることもありますが、土地の資産性は高いことも多いため更地にして売却をすることが有効なのです。

ただし更地にして売却するには以下のことを行う必要があります。

• 入居者の退去交渉をする
• 定期借家契約で入居してもらう

自宅用の不動産として売却する

三つ目の方法は、自宅用の不動産として売却をするという方法で、区分マンションの一室や戸建を購入された場合に利用することが可能です。

都心部のマンションやアパートで、立地が良く過去の入居率が良いなど好条件の不動産であれば買い手がつきやすいため、リフォームやリノベーションをすることでより高い値段での売却が可能になることもあります。

ベッドタウンと呼ばれる地域などの不動産購入を検討している場合、また所有している場合には、自宅用の不動産として売却する方法もおすすめです。

出口戦略で検討したい3つのタイミング

出口戦略のタイミングとしては、大きく以下3つのタイミングがあります。

約6年

不動産を売却した際には、売却益に対して課税されるのですが、この税率が低くなるタイミング（6年）というのが一つ目のタイミングです。

不動産投資を開始した時点から5年以内に売却をする場合、短期譲渡とみなされ約39%の税率がかかります。

対して、5年以上経ってから売却をすると長期譲渡となり、税率は約20%にまで下がります。

もちろん、10年や20年など長く保有すればするほど、不動産の価値は下がってしまい売却益が減少してしまうので、長期譲渡となる約6年を目安として不動産売却を行うというのが、一つ目に挙げるタイミングです。

減価償却終了時

二つ目のタイミングは、減価償却期間が終了したタイミングです。

減価償却期間が終了すると経費計上ができなくなり、年間の利益が増加し納税額も上昇します。

そのため、納税後に手元に残る資金が減少してしまい、不動産投資をするメリットが少なくなってしまうのです。

ですので、税金を抑えて手元資金を増やすためには、減価償却期間が終了した時点での売却を検討すると良いでしょう。

デットクロスになる時

三つ目は、購入した不動産がデットクロスになるタイミングまでに売却をするというものです。

デットクロスとは、「ローンの元金返済額が、減価償却費を上回ってしまう状態」のことで、減価償却期間が切れるタイミングか、もしくはローン返済額における元金の割合が上がってきて、減価償却費を上回るタイミングで起こります。

デットクロスが生じると、黒字ではあるものの現金は減少していき、最悪の場合、黒字倒産を起こしてしまうというリスクがあります。

そのため、ローンの返済表を参考にしながら、所有する不動産がどのタイミングでデットクロスを迎えるのかは把握しておくことが重要です。

不動産投資を成功させるためには「出口戦略」の設計が必要不可欠

不動産投資ではどのパターンを用いて売却するのか、どのタイミングで売却するのかなどによって収益額大きくが変わってきます。

不動産投資に興味のある方は、売却時により多くの収益を得るためにも、不動産投資先の選定に加えて出口戦略についても丁寧に考えていきましょう。

また、初心者にも人気の不動産投資先はこちらの記事でもご紹介していますので、併せてご覧ください。

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