コラム

マンション経営とアパート経営の違いとは

オフィス街の白いビル
不動産投資をしようと思っている人の場合、マンション経営をしようかアパート経営をしようか迷っている人もたくさんいます。

実際、不動産投資は「とりあえずマンションでもアパートでもどちらでもいいのでは?」と思うかもしれませんが、マンション経営とアパート経営では、いろいろ違いがあるのです。

費用が違うだけだと思っている人も多いですが、実際の収益やリスクなど、さまざまな面で違いが出てきます。

自分にとって、マンション経営とアパート経営のどちらの不動産投資が向いていそうなのかを考えることが大事です。

初めて不動産投資をしてみようと思う人は、どんな方法が良いのか検討しているのであれば、参考にしてみてください。

借入額での違い

マンション経営とアパート経営の違いを知る上で、最初に気になることは「そもそも、何がマンションで何がアパートなの?」という点です。

実際、何かの法律で区別されているわけではなく、明確な使い分けもありません。不動産会社やオーナーがマンション、アパートと分けているだけで、基準はないといえます。

ですが、一般的なイメージとして鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートで造られた建物がマンション、木造共同住宅がアパートとなんとなく分けられています。

また、アパートは比較的面積が狭く、2階建ての建物がほとんどなのに対し、マンションは面積が広く、高層の建物というのが一般的なイメージです。

この違いだけではなく、不動産投資を始める際の借入額にも違いがあります。

イメージ通り、マンションの方が高額で、アパートの方が安いのです。

アパートであれば借入額が1億円以下でも不動産投資は可能ですが、マンションはそれ以上の金額で投資することが一般的です。

どうして借入額が違うのかというと、マンションとアパートは造りや広さ、高さが違うため、建設費用にも差が出てくるからです。

坪単価が安いということは、全体的に借入額を抑えられるため、投資するリスクを低減することが可能です。

借入額が高くなると、自分で用意できる金額によっては自己資金割合が少なくなり、借入の審査に通らない可能性も出てきます。

しかし、アパートのように借入額が抑えられる建物の場合は、自己資金割合が多くなるので、不動産投資初心者の人はアパート経営から始める方が安全な不動産投資が可能です。

借入額の安さは、不動産投資のしやすさにつながるため、大きなポイントといえます。

修繕額での違い

修繕額にもマンション経営とアパート経営では違いがあります。

マンション経営でもアパート経営でも、修繕費が必要なことに変わりはありませんが、大規模修繕なのか小規模修繕をこまめにやるかでの違いが出てきます。

例えば、マンションであればそもそもの設備が整っていることがほとんどなので、エレベーターや室内設備などの修繕や定期メンテナンスも大規模修繕のポイントになります。

マンションは階数も戸数も多いので、その分当然費用はかさみます。

ただ、マンションの場合は空室問題がそこまで発生しないので、入居者から修繕費を回収する見込みを立てられる可能性が高いですし、管理組合を作ることで町内会費を集めて修繕費に充当させることも可能です。

アパートの場合は、階数も低く戸数も少なく、エレベーターもないので大規模修繕をする必要はありません。

ですが、細々とした修繕は必要になるので、外壁の塗り替えやドアなどの修繕が発生します。

アパートだと、マンションよりもオーナーや管理会社と入居者の距離感が近いので、入居者から修繕の要望をしてくることもあり得ます。

その際は、応えないわけにはいきませんので、少しずつ修繕が必要になる可能性が高くなります。

さらに、アパートの場合は管理組合を作ることもほとんどありませんし、空室のになる可能性も高いといえます。

アパートでも発生する大規模修繕の時期になると、修繕の音などが嫌で入居者が引っ越してしまう可能性が高くなります。

そうなると、修繕費を見込めることが難しくなるので、修繕額が高かったとしてもマンション経営の方が安定して修繕できるといえます。

マンション経営とアパート経営で、修繕額の違いも不動産投資をする上で大切なポイントです。

完済時の収益の違い

マンションとアパートでは、最初の借入額も違うため、完済までの期間も変わってきます。

完済が早ければ、その分最終的な収益が増えるため魅力的に感じます。

実際、マンションよりもアパートの方が完済後の収益が高くなる傾向があります。

ただし、それは単純な計算であって、管理費用などの経費も考慮する必要があります。

アパート経営の方がマンション経営よりも収益性が高いと言えるのは、空室状態がない場合です。

一般的に、アパートの方が空室のリスクが高いので、マンションの方が安定して収益を得られることが多いです。

マンションの場合は、立地条件が整っていることが多く、空室リスクが低いので安定した収益を得る可能性が高いです。

一方、投資額が高いため、相対的に見るとアパート経営の収益性が高いとも言えます。

まとめ

マンション経営とアパート経営の違いについてお伝えしました。

どちらも似ているようで異なるため、それぞれの特徴を知ることが、自分に合った不動産投資をする方法です。

まず、自分がどれくらい不動産投資に資金を捻出できるのか、どのような賃貸事業を展開したいのかをよく考えることが重要です。

もちろん、初心者の場合は自分一人で不動産投資を決めることは難しいため、建築会社や不動産業者に相談する方が良いでしょう。

自分が求める経営スタイルを伝えると、最大限に希望を考慮した提案をしてもらえます。