コラム
初心者入門!不動産投資における確定申告
目次
不動産投資を始めたばかりの方にとって、確定申告は少し難しく感じるかもしれません。しかし、確定申告は収益を適切に管理し、節税のためにも欠かせない手続きです。不動産投資で得た収入は正しく申告しなければ、ペナルティが発生する可能性もあります。ここでは、不動産投資における確定申告の基本から必要な書類、注意点までを詳しく解説します。
確定申告とは
確定申告とは、所得にかかる税金の額を計算し、税金を支払うための手続きを行うことです。サラリーマンなど企業に勤めている方で給与のみが収入となっている場合は、会社が源泉徴収を行っているため、個人で確定申告をする必要はありません。しかし、給料収入以外に個人的な収入がある場合、確定申告が必要となります。
確定申告が必要になるケース
確定申告が必要な場合には以下のようなケースが挙げられます。
・不動産投資や株式投資で収益を得た場合 ・配当所得があった場合 ・個人事業主として事業所得があった場合 ・不動産や株式の売却による譲渡所得があった場合 ・副業による所得があった場合 ・年金所得があった場合
所得とは、総収入金額から経費を差し引いた金額のことを指します。たとえば、売上が1,000万円で経費が600万円かかった場合、所得は400万円となります。
確定申告は、毎年2月中旬から3月中旬の間に税務署に提出する必要があります。提出方法は郵送、直接持参、または電子申告システムを利用する3つの方法があります。
確定申告をしないとどうなる?
期限までに確定申告や納税をしない場合、以下のようなペナルティが課せられます。
無申告加算税
確定申告を期限内に提出しなかった場合、本来の税金に加えて「無申告加算税」が課せられます。納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分には20%の割合が適用されます。
延滞税
確定申告の期限は税金を納める期限でもあります。この期限を過ぎてしまうと「延滞税」が発生します。納付期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。
不動産投資と確定申告の関係
不動産投資では、家賃収入が主な収益となります。年間20万円以上の家賃収入がある場合、サラリーマンであっても確定申告を行う必要があります。最初に行う確定申告は「白色申告」となりますが、事業規模に拡大した場合は「青色申告」が可能です。
不動産投資の確定申告に必要な書類
不動産投資の確定申告書を作成する際には、次の書類が必要です。
1. 源泉徴収票
サラリーマンとして給与をもらっている場合、会社から所得税が天引きされています。確定申告をすることで、所得税の還付や住民税の減額が可能です。
2. 不動産投資に関する書類
自身の所有物であることを証明する書類や家賃収入を証明する「賃貸契約書」「家賃送金明細書」が必要です。
3. 不動産売買に関する書類
所有する不動産を売却した場合、「不動産売買契約書」「譲渡対価証明書」「売渡精算書」などの書類が必要です。
4. 経費に関する書類
不動産所得にかかった経費は収入から差し引くことができます。経費を計上するためには、「固定資産税の納付書」「ローン支払明細書」「保険料の証明書」「管理費・修繕積立金の明細書」などが必要です。
注意点
確定申告を忘れたり、漏れがあった場合はペナルティが発生するだけでなく、金融機関からの信用も失う可能性があります。金融機関からの信用を失うと、次に融資が必要な時に審査に通らないことがあります。不動産投資では修繕費用など大きな支出が必要になることがあるため、金融機関からの融資が重要となるケースも多いです。確定申告は必ず期限内に行うようにしましょう。
まとめ
不動産投資を行う方は、家賃収入を得た場合は必ず確定申告が必要です。特に副業として不動産投資をしている方は、確定申告をすることで税金が軽減される可能性もありますので、忘れずに手続きを行いましょう。また、自分で申告をするのが難しいと感じた場合は、税理士などの専門家に依頼することも検討してみてください。