コラム
不動産投資は利回りがポイント!正しい知識や相場を知って運用しよう!
目次
不動産投資を始める際に欠かせない知識のひとつが、利回りです。
一般的に、不動産投資は株や銀行預金など他の資産運用に比べ、ミドルリスク・ミドルリターンと言われています。利回りに関する相場や知識を深めることで、より大きなリターンを得られる可能性があります。
今回は、利回りとは何か、そして不動産投資で収益を最大化するために気をつけるべき点について解説します。
不動産投資の利回りについて
利回りとは、投資した金額に対して得られる収益を1年あたりの平均として示した数値のことです。これにより、投資の収益性を比較することができます。
不動産投資の利回りの種類
不動産投資では、以下の3種類の利回りが使われます。
・想定利回り:物件が満室状態のときを想定した利回り
・表面利回り:現在の家賃収入を基に、経費を除かずに計算した利回り(グロス利回りとも呼ばれます)
・実質利回り:家賃収入から管理費や修繕費などの経費を差し引いた後の利回り
想定利回りや表面利回りは収入のみを反映したものですが、実際の投資では諸経費が発生します。これらの経費を考慮に入れた「実質利回り」を算出することで、実際の収益を正確に把握することができます。
計算方法
それぞれの利回りの計算方法は以下の通りです。
・想定利回り = (1年間満室時の収益 ÷ 物件価格) × 100
・表面利回り = (現在1年間で得ている収益 ÷ 物件価格) × 100
・実質利回り = {(現在1年間で得ている収益 – 経費) ÷ 物件価格} × 100
実際の投資では、「実質利回り」をもとに運用を検討することが重要です。単純な表面利回りだけで判断すると、見かけ上の収益に惑わされてしまう可能性があります。
より大きなリターンを得るには?不動産投資での理想の利回りについて
個人で不動産投資をする際、一般的に理想とされる利回りは約5%です。日本不動産研究所の調査によれば、都心部の賃貸住宅では約4.5%、全国の都市でもワンルームやファミリー向け物件で5%前後が目安とされています。
ただし、エリアや物件の種類によって利回りの基準は異なるため、平均よりも1~2%高い物件を狙うのが基本です。
不動産投資の利回りシミュレーション
以下のシミュレーションで、2つの物件(物件Aと物件B)での利回りを比較します。
年間の家賃収入や支出を基に、以下の通り収支を算出します。
項目 | 物件A | 物件B |
---|---|---|
物件価格 | 5,000万円 | 1,000万円 |
家賃 | 260,000円/月 | 60,000円/月 |
管理費 | 14,000円/月 | 5,000円/月 |
修繕積立金 | 2,000円/月 | 5,000円/月 |
集金代行手数料 ※家賃の3% |
7,800円/月 | 1,800円/月 |
固定資産税(おおよそ) ※年に1回 |
120,000円/年 | 50,000円/年 |
これを基に利回りを算出すると、次のようになります。
項目 | 物件A | 物件B |
---|---|---|
家賃収入/年 | 3,120,000円 | 720,000円 |
支出/年 | 405,600円 | 191,600円 |
実質収入/年 | 2,714,400円 | 528,400円 |
結果として、表面利回りは物件Bの方が高いですが、実質利回りでは物件Aの方が高くなっています。つまり、実際の収益は物件Aの方が多くなるということです。
項目 | 物件A | 物件B |
---|---|---|
表面利回り | 6.24% | 7.2% |
実質利回り | 5.42% | 5.28% |
落とし穴に注意!不動産投資の利回りで気をつけるべき点
不動産投資では、利回りが高い物件には何らかのリスクが潜んでいることが多いです。例えば、以下のような要因で利回りが高くなるケースがあります。
・立地が良くない
・事故物件である
・築年数が経過している
・木造である
・将来的に人口減少が予想されるエリアに位置している
特に利回りが高すぎる物件には注意が必要です。背景をしっかりと確認し、実質利回りをベースにした判断が重要です。
まとめ
今回は、不動産投資の利回りについて解説しました。不動産投資においては、利回りの正しい知識を持つことが成功のカギとなります。エリアや物件の種類によって利回りは異なるため、相場を把握したうえで物件選びを行うことが重要です。
シミュレーションを行い、慎重に判断することで、効率的な不動産投資を進めていきましょう。不安がある場合は、小口不動産投資などの選択肢も検討してみてください。