コラム

不動産シェアリングと実物不動産は何が違う?投資の特徴を比較しよう

試算運用資料イメージ
投資といえば、株式や投資信託、仮想通貨などさまざまな種類がありますが、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンが特徴です。安定した家賃収入や将来の不労所得、年金対策、生命保険の代わり、さらには節税対策として始める方も多いでしょう。

ただし、不動産投資といっても、ひとつのカテゴリーに留まらず、いくつかの種類があります。「実物不動産」や「不動産シェアリング」など、聞いたことがある方もいるかもしれませんが、それぞれ異なる仕組みと特徴があります。

この記事では、不動産シェアリングと実物不動産の違いを、特徴ごとに比較しながら詳しく説明していきます。どちらの投資が自分に合っているかを判断するための参考にしていただければと思います。

不動産シェアリングと実物不動産の大まかな違い

まずは、不動産シェアリングと実物不動産の大まかな違いについて見ていきましょう。それぞれの特徴を理解してから、次に進むと理解しやすくなります。

最大の違いは「必要な資金額」です。

実物不動産とは

実物不動産は、私たちが一般的に想像する不動産投資です。自己資金や金融機関から融資を受け、不動産を購入し、そこから得られる収益を享受するというものです。物件の所有権を持つため、運用においても自分の意志を反映できますが、購入には高額な資金が必要です。

例えば、一棟マンションを購入するには1〜2億円程度、郊外の区分所有ワンルームでも数百万円の資金が求められます。そのため、かなりの初期費用がかかることがデメリットともいえます。

不動産シェアリングとは

一方、不動産シェアリングは、一口100万円からといった少額で不動産投資が可能です。なぜ少額での投資が可能なのかというと、複数の投資家が共同で物件を所有する仕組みをとっているからです。

例えば、1億円の物件でも、100人の投資家が100万円ずつ出資すれば1億円の資金が集まり、その資金で不動産を取得・運用していきます。この仕組みは、実物不動産のように高額の初期費用が必要ないため、より多くの人が不動産投資を始めやすくしたのです。

不動産シェアリングと実物不動産の特徴を比較

ここでは、不動産シェアリングと実物不動産の具体的な特徴を比較していきます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った投資方法を選ぶための手助けにしてください。

実物不動産の特徴

実物不動産には以下の3つの特徴があります。

・高利回りで運用できる
実物不動産は、不動産シェアリングと比較すると、高い利回りで運用できる可能性があります。シェアリングでは、運用事業者に手数料を支払うため、その分利益が減少しやすく、結果として利回りが低くなりがちです。

・レバレッジ効果が得られる
レバレッジ効果とは、少額の自己資金で融資を受け、大きな利益を得ることができる仕組みのことです。実物不動産では融資を活用することで、このレバレッジ効果を得ることができ、収益性を高められます。

・自分の意思で運用できる
実物不動産の投資では、購入した物件の運用を自分で決めることができます。物件の管理や賃貸条件など、すべてを自分の意志でコントロールできるため、投資に対する自由度が高いのが特徴です。

不動産シェアリングの特徴

不動産シェアリングには以下の4つの特徴があります。

・少額で投資できる
一口100万円から投資できるため、大きな資金がなくても不動産投資を始めることができます。これは、実物不動産と比べて最大のメリットの一つです。

・管理の手間が省ける
不動産シェアリングでは、運用や管理を事業者が行うため、投資家は管理の手間をかけずに済みます。仕事や他の活動で忙しい人や、不動産投資の経験が浅い人にも適しています。

・リスクを分散できる
少額で投資できるため、複数の物件に分散投資が可能です。これにより、リスクを抑えながら投資を進めることができます。

・相続がしやすい
不動産シェアリングは、分割しやすい一口単位での投資が可能です。これにより、実物不動産のように相続時に物件をどう分割するかという問題を避けやすくなります。

まとめ

不動産シェアリングと実物不動産は、同じ不動産を対象とした投資ですが、必要な資金額や運用方法に大きな違いがあります。実物不動産は高利回りが期待でき、自己裁量の高い運用ができる一方で、初期費用が高く管理の手間がかかります。対して、不動産シェアリングは少額から始められ、管理の負担が少なくリスク分散がしやすいのが特徴です。

どちらの方法が自分に合っているかを考える際は、これらの違いをしっかりと理解し、自分の投資目的や状況に合わせた選択をすることが重要です。ぜひ今回の情報を参考に、不動産投資の一歩を踏み出してみてください。