コラム

初心者投資家でも安心して始められる「不動産ファンド」とは

箇条書きにして可否を判断
不動産投資を検討する中で、「不動産ファンド」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。しかし、その仕組みや種類、特徴について詳しく理解している人は少ないかもしれません。今回は、不動産ファンドの内容や特徴について初心者でもわかりやすく解説します。

不動産ファンドの仕組みを知ることで、不動産投資の選択肢を広げることができるでしょう。ぜひ参考にしてください。

初心者でも安心して始められる?不動産ファンドの特徴

まず、不動産ファンドは初心者の方でも安心して始められる投資方法です。複数の投資家から集めた資金で不動産投資を行い、その収益を出資額に応じて分配する仕組みになっています。このため、従来の不動産投資で課題となっていた以下のデメリットを解消できます。

・多額の初期投資が必要
・十分な知識が必要
・高額なため分散投資が難しい

一方で、不動産ファンドには以下のような特徴があります。

少額での投資が可能:数万円から始められるファンドもあり、手軽に投資をスタートできます。
管理の手間がかからない:不動産の運用は専門家が行うため、投資家自身が物件管理をする必要がありません。
分散投資が可能:1件に対する投資ではなく、複数の不動産に分散投資ができるためリスクを軽減できます。

不動産ファンドの収益の仕組み

不動産ファンドの収益の仕組みは、不動産投資と基本的に同じです。収益は「家賃収入(インカムゲイン)」と「売却益(キャピタルゲイン)」の2つで構成されます。ファンドによっては、どちらを重視して運用するかが異なりますので、選ぶ際にはこの点を確認することが重要です。

不動産ファンドの種類

不動産ファンドには、「不動産投資信託(REIT)」と「不動産特定共同事業」の2種類があります。それぞれの仕組みと特徴を見ていきましょう。

不動産投資信託(REIT)

不動産投資信託(REIT)は、さらに「公募ファンド」と「私募ファンド」に分かれます。不動産投資信託は「投資信託および投資法人に関する法律」に基づいて運用されている点が特徴です。

公募ファンド
・不特定多数の投資家に向けて募集・販売されています。
・証券会社や銀行などで広く宣伝されているため、多くの方が目にする機会があります。
・株式と同じように市場で売買され、価格が日々変動します。
・数万円から投資でき、流動性が高く換金しやすいのがメリットです。

私募ファンド
・事業法人や機関投資家など、特定の投資家を対象に販売されており、証券市場に上場していません。
・専門知識を持つ投資家向けであり、投資額も億単位と高額です。
・高いリターンを狙える一方、ハイリスクな運用が多いため初心者には向いていません。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は、不動産特定共同事業法に基づき、適正な運営と投資家の利益保護を目的に運用されています。この事業は「任意組合型」と「匿名組合型」の2つに分類されます。

任意組合型
・投資家と事業者が任意組合契約を結び、投資家は現物出資(不動産や金銭)を行います。
・不動産の所有権を持つため、相続税対策にもなりますが、登記費用が必要です。
・一口100万円程度から所有できるため、高額な不動産投資への参加が可能になります。

匿名組合型
・投資家は金銭を出資し、組合が不動産を購入・運用します。
・投資家は不動産の所有権を持たないため、登記費用が不要です。
・少額からの投資が可能であり、初心者には取り組みやすい方法です。

初心者が知っておきたい不動産ファンドのリスク

不動産ファンドは手軽に始められますが、リスクも存在します。いくつかの投資家と共同で投資を行うため、自分の意向が必ずしも反映されないことがあります。また、ファンドの運用状況や費用が不透明な場合、収益が思ったほど得られないこともあるため、事前にリスクを十分に把握することが重要です。

事前にファンドの内容や運用方針、費用などをよく調査し、慎重に選ぶようにしましょう。

不動産ファンドの内容を知って、初心者でも安心して資産運用を!

今回は、不動産ファンドの仕組みや特徴、リスクについて解説しました。不動産ファンドは少額から始められるため、不動産投資の入門として最適です。しかし、リスクを理解せずに始めてしまうと、思わぬ損失を被る可能性もあります。しっかりと内容を理解した上で、不動産ファンドを利用し、資産運用を始めてみましょう。