コラム

不動産投資で計上できる経費を徹底解説

箇条書きにして可否を判断
不動産投資を始める際には、収益だけでなく経費の管理も重要です。経費として計上できなければ、それは自己負担となってしまいます。不動産投資は単に物件を購入して家賃収入を得るだけではなく、経費をしっかり理解することで節税効果を高めることも可能です。この記事では、不動産投資における経費の種類と注意点について詳しく解説します。

不動産投資で経費として計上できる費用の種類

不動産投資を行う上で、経費は収益を左右する非常に重要なポイントです。経費が差し引かれた利益によって所得税や住民税の額も変わるため、経費についてしっかりと理解する必要があります。ここでは、経費として考慮される代表的な費用をいくつか紹介します。

旅費交通費
不動産物件の購入後、物件管理や下見のために交通費がかかることがあります。自家用車を使った場合はガソリン代や駐車料金、公共交通機関を使った場合は運賃、さらには遠方の物件なら宿泊費も経費として計上できます。ただし、経費として認められるのは「物件管理や購入に必要な出費」のみです。物件近辺に遊びに行った際の費用などは経費に含めることはできません。

情報収集費用
情報収集費用には、不動産投資に関する書籍の購入費、セミナーの参加費、コンサルタントに相談する費用などが含まれます。不動産投資は初心者にとっては学ぶことが多いため、セミナーへの参加や専門家への相談は重要です。資格取得費用は、自己のスキルアップとみなされるため経費として認められない点に注意しましょう。

通信費
通信費とは、不動産会社や管理会社への連絡にかかる電話代やインターネット料金などを指します。業務用に使う携帯電話やインターネットプロバイダ料金も経費に含まれます。ただし、私用と業務用の併用がある場合は、その割合に応じて按分する必要があります。

減価償却費
不動産の購入費用は一度に経費として計上することはできませんが、法定耐用年数に基づいて減価償却費として毎年計上できます。例えば、木造物件の耐用年数は22年、鉄筋コンクリートは47年とされています。減価償却費は「建物価格 × 償却率」で計算され、国税庁の公式サイトで確認できる償却率を使用します。

保険料
不動産購入時に加入する火災保険や地震保険の費用も経費に含まれます。会社員であれば年末調整で保険料控除を申請するのと同様に、不動産投資でも確定申告時に保険料を経費として申請できます。

管理費や修繕費
不動産投資で最も手間がかかるのが物件管理や修繕です。共用部分の清掃や設備点検は、通常、専門業者に委託することが多く、その際の費用は経費として計上できます。また、修繕費とは、経年劣化や故障による設備修理費などを指します。しかし、物件の価値を向上させるための設備追加や新築部分の工事費用は経費として認められません。

司法書士や税理士への報酬
不動産投資を行う際には、登記手続きや確定申告を司法書士や税理士に依頼することが一般的です。その報酬は経費として計上できますが、依頼する専門家や事務所によって費用は異なるため、事前に比較検討が必要です。

経費かどうかを判断するポイント

経費として認められるかどうかの判断は難しい場合もあります。基本的には業務に必要なものが経費となりますが、「これはいいが、あれはダメ」というケースもあります。判断に迷った際は税理士や税務署に相談することが最善です。また、生活費や私用に関わる費用は経費には含まれないと覚えておくと良いでしょう。

まとめ

不動産投資で計上できる経費について解説しました。経費には様々な種類があり、生活費や私用に関わるものは基本的に認められません。確定申告時に迷うことがあれば、専門家に相談することをお勧めします。経費を正しく計上することで、不動産投資の収益を最大化し、節税効果を高めることが可能です。