コラム

不動産投資を始める際、収益性の高い物件を持つことが重要ですが、その選択肢としてアパートとマンションがあります。これらの物件は、経営において多くの違いがあるため、どちらに投資すべきか迷う方も多いでしょう。そこで今回は、アパート経営とマンション経営のメリット・デメリットを比較し、それぞれの経営の違いを詳しく解説します。不動産投資を検討している方はぜひ参考にしてください。

不動産投資におけるアパート経営とマンション経営の違い

アパート経営とマンション経営には、次のような違いがあります。

アパート経営（一棟）	マンション経営（区分）
物件価格が高い（6000万円～1億円）	物件価格が低い（1000～3000万円）
利回りが高い（5～7%）	利回りが低い（4～5%）
木造が多い	鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートが多い
法定耐用年数が短い（22年）	法定耐用年数が長い（47年）
立地は地方・郊外が多い	立地は都心・駅近が多い
空室リスクが高い	空室リスクが低い
自分の意思で決定できる（修繕や売却など）	複数オーナーでの合議制が必要
流動性が低い	流動性が高い

アパートとマンション経営の詳細な違い

ここからは、上記の違いをもう少し詳しく見ていきます。

物件価格の違い

アパートは土地と建物を丸ごと購入するため、物件価格が高くなりがちです。一方で、マンションは複数ある部屋の一部を購入するだけなので、比較的少額から始めることができます。少額で投資を始めたい方には、マンションの方が適しています。

利回りの違い

アパートの利回りは5～7%と比較的高く、投資効率が良いことが特徴です。しかし、マンションの利回りは3～5%と低くなる傾向があります。これは、物件の耐久性や立地条件の差によるものです。

構造の違い

アパートは木造が主流で、建築コストが低いですが、その分耐久性も低く、修繕費が早めに発生する可能性があります。一方で、マンションは鉄筋コンクリート造が多く、建築コストが高い分、耐久性が高く、長期的な安定が期待できます。

立地の違い

アパートは郊外や地方に建てられることが多く、都市部に比べて空室リスクが高い傾向にあります。マンションは駅近の都心部に多く、賃貸需要が高いため、空室リスクが低くなります。地方物件の目利きは重要であり、初心者には都心の物件がおすすめです。

空室リスクの違い

アパートは複数の部屋を所有するため、一部屋が空室でも全体の収益に大きな影響はありませんが、マンションでは一部屋のみの所有が多く、空室になると収益がゼロになるリスクがあります。複数の部屋に分散して投資することでリスクを軽減できます。

権利の違い

アパートはオーナーが土地と建物を所有しているため、修繕やリノベーションなどを自由に決めることができます。一方、マンションは複数のオーナーが共同で所有しているため、大規模な修繕や売却は合議制で決める必要があります。

流動性の違い

アパートは地方や郊外にあることが多く、売却先を見つけるのが難しいため、流動性が低くなります。一方、マンションは都心部にあり、賃貸需要も高いため、流動性が高く、売却しやすいという利点があります。

不動産投資初心者におすすめは？

これらの違いから、不動産投資初心者におすすめなのはマンション経営です。特に都心の区分マンションは少額から始められ、空室リスクも低いため、安定した投資先と言えるでしょう。一方で、アパート経営は利回りが高い反面、修繕費や空室リスクの管理が難しく、上級者向けの投資と言えます。

もし現物不動産への投資が不安であれば、少額から始められる不動産クラウドファンディングなどの選択肢もあります。投資を始める際は、自己資金やリスク許容度を考慮し、適切な方法を選びましょう。

まとめ

アパート経営とマンション経営には、それぞれ異なる特徴があります。利回りや物件価格、空室リスクなどを総合的に考えて、自分に合った投資スタイルを選ぶことが大切です。不動産投資は長期的な資産形成を目指すものですので、しっかりとした知識と計画を持って、着実に進めていきましょう。