コラム

現金とローン、不動産投資を始めるならどっちがお得？

2021年5月31日

不動産投資

不動産投資を始めるためには多額の資金が必要になるため、ローンを借りることに対して不安を感じる方も多いでしょう。

そのため、現金一括で物件を購入できるようになるまで不動産投資を始めない方もいらっしゃいます。

この記事では、現金のみで不動産投資を始める場合とローンを組んで不動産投資を始める場合とでは、どっちの方がお得なのかについて解説していきます。

ローンを組んで不動産投資を始めようか悩んでいるという方はぜひ参考にしてみてください。

現金のみで始める場合とローンを組んで始める場合のそれぞれのメリットについて解説していきます。

現金のみで不動産投資を始めるメリットは2つあります。

1つ目は、費用や心理的負担がないということです。

ローンを組んで始める場合は利息がつくため不動産の購入費用が高くなり、さらに金融機関との手続きが必要となるため購入するまでに時間がかかります。

一方、現金一括で始める場合は利息がないため費用を低く抑えることができ、かつその場で不動産を購入するかどうかの決断もできるため、不動産会社から良い物件を紹介してもらいやすいというメリットもあります。

また冷静に判断して運用していくためには、毎月の返済に対する心理的負担が少ないことも重要です。

2つ目は属性に左右されないことです。

融資を受けるためには金融機関が行う審査に通る必要がありますが、この審査は公務員・医者・大企業の社員など属性が高いほど通りやすく、一方で今後安定して収入が得られるかどうかが明確でない自営業や高齢の方などは属性が低いことから審査に通りにくい傾向があります。

しかし現金で始める場合は属性に左右されることなく不動産投資を始められるため、自分が始めたいタイミングで始めることが可能です。

ローンを組んで不動産投資を始めるメリットは2つあります。

1つ目はレバレッジ効果が得られることです。

レバレッジ効果とは簡単に言うと「テコの原理」で、小さな資金で大きな収益を得ることを指します。

例えば、価格が2,000万円で利回りが4%の物件を自己資金のみで購入した場合に得られる年間の収益は80万円ですが、同様の物件を500万円を頭金として1,500万円のローンを組んで購入した場合も年間で得られる収益は80万円となります。

つまり、初期費用500万円のみの投資で自己資金2,000万円を貯めて投資した場合と同じだけの収益を得ることができるのです。

もちろん融資を受けることによるリスクは発生しますが、融資を受けて不動産投資を始めたほうが小さい資金で効率的に収益を高められるということがわかります。

2つ目は、団体信用生命保険に加入できることがあります。

団体信用生命保険とは、万が一、借主が死亡または高度障害状態になったときに保険金によってローンの残債が精算され、返済が不要になる保険です。

このとき残された家族には収益物件を返済負担がない状態で相続することができ、まとまったお金が必要な場合は売却して現金化したり、あるいはそのまま賃貸して毎月家賃収入を得たりすることも可能です。

多くの金融機関がローンを組むときに団体信用生命保険への加入を条件としており、加入することで自身に万が一のことがあった際に残された家族の生活を助けることができます。

街並み
現金のみで不動産投資を始めた場合と、ローンを組んで不動産投資を始めた場合のそれぞれのメリットをご紹介しましたが、

というのが結論になります。

ローンを組んだ場合は金利上昇やローンの返済に関わるリスクが発生するものの、比較的少額の資金で始めることができるため、うまく運用できればかなりお得に収益性を高めることができます。

特に公務員や医者、大企業の社員などは高い属性を利用してローンを組んだほうがレバレッジ効果をうまく活用でき、よりお得に資産を増やすことが可能です。

一方、現金のみの場合はお得とは言えませんが金利上昇やローンの返済が滞るなどの心配をする必要がなく、リスクを抑えて安全に不動産投資をすることができます。

ただし、不動産投資は初期費用で何千万〜何億円が必要になるため、資金が貯まるまでにかなりの時間を要することも多いでしょう。

高齢で相続税対策として始められる方や、自営業などで融資を受けにくいものの資金が十分にあるという方は現金のみで不動産投資を始めるほうが向いていると言えます。

今回は現金とローン、不動産投資を始めるならどっちのほうがお得かについて解説しました。

費やした金額に対する収益の高さでいうとローンを組んで始めた場合のほうがレバレッジが効く分、高収益になる可能性があり、お得に不動産投資を始めることができます。

ただし、融資を受けるためには属性や購入する不動産の価値などにおける金融機関の審査に通ることが必要です。

ぜひどっちの方が自分にとってお得か比較した上で不動産投資を始めていきましょう。