コラム

不動産投資で家賃収入!それだけで生活できる?できない?

箇条書きにして可否を判断
不動産投資に慣れて利益を出せるようになると、将来的には家賃収入だけで生活したいと考える方も多いのではないでしょうか。実際に家賃収入だけで暮らしている人もいますので、不可能なことではありません。しかし、単純に不動産投資を増やしていけば良いというわけではありません。今回は、不動産投資の家賃収入だけで生活できるようになるために必要な金額や、不動産投資だけで暮らしている方の特徴について詳しく解説します。不動産投資で生活を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

不動産投資の家賃収入だけで生活するために必要な金額

どれくらいの家賃収入が必要?

国税庁の平成30年分民間給与実態統計調査結果によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与額は441万円です。つまり、不動産投資で年間440万円程度の収入があれば、一般的な生活を維持できると考えられます。

では、年間440万円の家賃収入を得るためには、どれほどの投資額が必要なのでしょうか。おおよその目安として、年間500万円の手取り収入を得るためには6,000万円程度の収益性の高い物件を現金で購入する必要があります。この数字からわかるように、6,000万円を現金で用意することは容易ではなく、不動産投資の家賃収入だけで生活することの難しさが感じられるでしょう。

ローンを利用して家賃収入を上げることは可能か

「ローンを利用すればいいのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、ローンを借りて6,000万円程度の物件を購入した場合でも、年間400万円の家賃収入を得ることは容易ではありません。ローンの返済額が増えるため、手取り収入はさらに減少します。

ローンを利用して収益性の高い物件を購入することも可能ですが、返済額や物件の運営・管理にかかる費用を考慮すると、最終的には2億円程度の投資総額が必要となります。そのため、一般のサラリーマンの方がローンを借りて不動産投資だけで生活するのは難しいかもしれません。

不動産投資の家賃収入だけで生活している人の特徴

1. いくつかの物件や1棟アパートを所有している

家賃収入だけで生活している方は、複数の物件や1棟アパートを所有していることが多いです。不動産投資では、満室にならない限り家賃収入は限られているため、収入を安定させるには複数の物件を持つことが必要です。

また、1棟アパートを所有することで、満室になった際にまとまった家賃収入を得ることができます。大学や企業が近くにあるエリアに物件を購入し、安定した需要を確保することで、家賃収入のみで生活することが可能になります。

2. メンテナンスを徹底し、トラブルにも迅速に対応している

物件の築年数が経過すると老朽化が進み、入居者の確保が難しくなります。入居者に長期的に住んでもらうためには、物件のメンテナンスを徹底し、設備点検や修繕を定期的に行う必要があります。また、トラブルには迅速に対応することが、入居者の満足度を維持し、長期的な入居を促すために重要です。管理会社に物件の管理を任せる場合でも、トラブルに迅速に対応してくれるかは重要な基準となります。

3. 信用できる不動産会社を選んでいる

家賃収入だけで生活するためには、信用できる不動産会社を選ぶことが欠かせません。不動産投資で成功している人は、物件の調査だけでなく、不動産会社の実績や評判に関する調査も十分に行っています。信頼できる不動産会社は、投資家の立場に立ち、適した物件を提案してくれるだけでなく、購入後のサポートも充実しています。

家賃収入だけで生活を実現するための具体的な注意点

1. 空室リスクへの備え

不動産投資において最も大きなリスクの一つが空室リスクです。空室が続くと家賃収入が得られないため、安定した収入を確保するためには空室対策が必要です。物件の立地選びや魅力的な設備を整えることで、入居率を高める工夫をしましょう。また、家賃設定が高すぎると入居者が見つからないこともあるため、適切な家賃設定も重要です。

2. 修繕費や維持費の積立

物件は経年劣化するため、定期的な修繕やメンテナンスが必要です。修繕費や維持費は家賃収入から積み立てておくことが大切です。急な修繕が発生した際に対応できるよう、余裕を持った資金管理を心がけましょう。

3. 物件の分散投資

投資物件を一つに集中させると、その物件に問題が起きた際に収入が途絶えるリスクが高まります。複数の物件に投資することでリスクを分散し、安定した収入を確保することが可能です。異なるエリアやタイプの物件に分散投資することで、空室リスクや賃料下落リスクにも対応できます。

4. 資金計画を立てる

不動産投資には、ローン返済や修繕費、税金などさまざまな支出が伴います。家賃収入だけで生活するためには、これらの支出を含めた資金計画をしっかりと立てることが重要です。特にローンを利用する場合は、返済額が収入を圧迫しないように計画を立てましょう。

5. 法律や税金の知識を身につける

不動産投資には法律や税金の知識が必要です。賃貸借契約に関する法律や、不動産所得にかかる税金についての知識を持っておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。また、適切な税金対策を行うことで手取り収入を増やすことも可能です。

まとめ

不動産投資の家賃収入だけで生活することは可能ですが、簡単に実現できることではありません。しっかりとした計画とリスク対策、信頼できる不動産会社との関係を築くことが成功への鍵となります。また、空室リスクや修繕費への備え、分散投資など具体的な注意点を意識することで、家賃収入だけで生活する夢を現実に近づけることができます。今現在、家賃収入だけで生活できない方も、これから行動を変えていけば実現の可能性は高まるでしょう。